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2016/06/15

ミドルトップの喜怒哀楽<第2回>〜株式会社レアジョブ〜

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事業や部門のトップ層(ミドルトップ)である現場リーダーが何を考え、何に悩み、何に喜ぶのかを。ビースタイルのミドルトップである宮内が各企業のミドルトップに聞くコーナー。
第2回目は株式会社レアジョブ管理部部長の森田尚希氏です。

株式会社レアジョブ
株式会社レアジョブ
設立:2007年10月
「日本人1,000万人を英語が話せるようにする。」をミッションに、オンライン英会話レッスンサービス『レアジョブ英会話』を展開。約4000人のフィリピン人講師による、Skypeを使ったマンツーマンレッスンという斬新なモデルで、リーズナブルな価格と会話量を確保する学習を実現し、急成長。2009年に法人向けサービスをスタート。大手企業を中心に785社の導入実績を誇る(2016年6月現在)。2014年6月に東証マザーズ上場。
森田尚希氏
森田尚希氏
株式会社レアジョブ 管理部 部長
静岡県出身。大学卒業後、地元静岡にUターンし、コンクリート製の建材・部材の会社に就職。採用や経理などの管理業務に従事。6年務めた後、「ベンチャー」や「IPO」が注目された当時の空気の影響も受け、ベンチャー企業に転職。若くして管理職も務めた後、知人の誘いでレアジョブへ。管理部門を統括する。英語は「レアジョブ英会話」で勉強中。
宮内修
宮内 修
ビースタイル取締役
東京都出身。43歳。新卒で信用金庫入社、その後インテリジェンスを経て、ビースタイル創業1年目に入社。しゅふJOBスタッフィング(主婦のパートタイム型派遣)事業の責任者、新規事業責任者、人事責任者・管理部門責任者等を歴任。現在、3つの事業統括と子会社社長、法人マーケティングの責任者。

波乗りに明け暮れた新人時代。朝は海、会社行って仕事して、夕方また海へ

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宮内 まずは、就職してレアジョブに入るまでの道のりをお願いします。
森田 学生の時は、ずっと波乗りをしていました。
神奈川にある大学に行っていて、東京で就職するか、
静岡の実家に帰るという選択があったのですが、
当時は波乗りしか頭になくて(笑)、静岡に帰るの一択でした。
宮内 (笑)静岡は波がいいんですか?
森田 そうですね。
海の近くに住んでいたので、毎日、波乗りができる。
で、静岡の合同企業説明会的なものに行って、色々な企業がある中で、
髪が真っ茶色で日焼けしている人がいたんです(笑)。
明らかに怪しいのですが、
「きっと、この人は波乗りをやっている人なんだ」と思ったのです。
宮内 (爆笑)ピーンときた…
森田 はい(笑)。
「ちょっと、お話聞かせてもらえますか」と言ったら、
「あ、いいよー」とすごく明るい感じで会社の説明をしてくれた。
で、その人に「波乗りやってるんですか」と聞いたら、
「そうだよ。お前もやってんの?」と。
後は「ハイ、やってます」、
「じゃ、お前ウチの会社に来いよ」、
「行きまーす」といった具合に話が進んで。
まだ面接もしていないのに、「明日の日曜日は、朝5時にどこどこだな」と…
宮内 海を指定されて。
森田 はい。一緒に波乗りして、本当に就職しました。
そこはコンクリートの建材や資材を作っている会社で、
僕は営業志望だったので、きっと建築や土木の会社に営業に行くのだな
と思っていました。
ところが入ったら営業ではなく、「お前、新卒採用やってみる?」
「はい!」と、その波乗りの先輩の部下に。
宮内 師匠ですね。
森田 そうなんです。その先輩と3年間、新卒採用をやり、
その後、経理に行き、結局、その会社には6年ほどいました。
バイタリティーのある先輩で、
「俺は17時5分にタイムカードを押すから、お前は5分後に来い」、
「わかりました」と。
車で通勤しているので、当然、サーフボードを積んでいて、
僕もすぐにタイムカードを押して、1時間半くらい波乗りをして
「お疲れ様でしたー」と帰る。
夏になると朝も行って、その後、会社に行って仕事して、
また夕方も波に乗って帰ると(笑)。
宮内 いいなあ。ハワイの企業みたい。いい時代でしたね。
レアジョブへはどういう経緯で?
森田 その後、ベンチャー企業を数社はさんでレアジョブに。
当社の副社長の藤田との縁で、入社しました。
元々藤田は、最初の波乗りばかりしていた会社に、
監査法人の担当者として来ていたのです。
同い年で気も合って、最初の転職は、藤田が勧めてくれたベンチャーに入り、その後、そこに藤田も加わって一緒に働くようになりました。
で、一足先に出た藤田に、また誘われた形です。

ミドルトップの苦悩 トップと下のギャップを埋めることが僕たちの役割

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宮内 さて、この対談のテーマがミドルトップなのですが、
ミドルトップとして必要なリーダーシップについてのお考えはありますか。
森田 トップが示す方針などは、下には伝わりづらいことも多いので、
それをどう噛み砕いて伝えていけるか。
あるいは言い方を変えてでも方向性を伝えられるかが、
僕たちの役割として重要だと思っています。
宮内 言い方を変えるのは大事ですよね。
森田 難しいですけどね。
宮内さんはどうされていますか?
チームリードしなくてはいけない立場の人が、
トップの言っていることへの解釈が足りないとき、どう伝えますか。
宮内 昔は、「(社長と)直接話せよ」とか、
一方で上(社長)には「腹落ちしていないみたいですよ」と伝えて、
「じゃあ、飲みに行くか」的な方法で解決していました。
今は人数も増えて、コミュニケーションが十分でない状態のままでは、
誤解が誤解を呼んでしまうといった問題はありますね。
そこはトップ自身も危機感を持ち、
できる限り直接ミドルと話す機会を作ると言っているので、
スケジュールに組み込んだりしています。
森田 ウチも社長のスケジュールは、人事の方で
「次、この人とランチに行ってほしい」というのをセットして、
どんどん入れていますね。
一対一の対話の重要性がありますよね。
宮内 話の中身よりその「場」があることが重要で、
言っていること自体は同じことでも、納得感がありますね。
森田 トップが自分のためにそのような機会を作ってくれた
という効果もあるのでしょうね。

怒 若い頃は、怒りを抑えるために一人で歩き回ったこともありました

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宮内 ところで、会社で怒ったことはありますか?
森田 この会社では、ないですね。
怒ると疲れるじゃないですか。後で反省もしますし。
そのマイナスが大きいと勉強したんでしょうね。
声を荒げるよりも、どう解決するかを考えたほうが生産的だし、
楽しいなと思えるようになりました。
宮内 それは、だんだん変わったんですか?きっかけがあるんですか?
森田 だんだんかもしれません。
2社目のベンチャーでは、若いうちに管理職にさせてもらって、
最初のうちは部下がやることに対してあまりに腹が立ってしまって、
でも怒ってもしょうがないから、よく一人で散歩に行っていました。
仕事中に。
宮内 若いうちから、そういう術を持っていたんですね。
森田 時には、強く言ってしまうこともありましたけど。
でも、当時のメンバーと今もコミュニケーションが取れていますね。
強く言った後に飲みに行くとか気も配っていて、
「怒りっぽいから一緒に仕事したくない」とは
思われていなかったのでしょうね。
宮内 へえ、すごいですね。僕なんて全然ダメ。
30代前半くらいまで怒りまくってました(笑)

喜&楽 フィリピンからのメールに感動。この会社でこのビジネスをやっていてよかった

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宮内 嬉しいことは?
まあ、この歳になると「イエーイ!」とかは、あまりないと思いますけど(笑)。
森田 えっ?!割とありますよ。「イエーイ」(笑)。
宮内 さすが、ノリがサーファーですね(笑)。何かエピソードは?
森田 1つ、コレというのを挙げるなら、
フィリピンで講師をしている方からのメールですね。
その方はフィリピンでとても優秀な大学を出ているのですが、
マニラから離れたところにある実家に帰らなくてはいけなくなり、
良い仕事もなかったんですね。
生活も苦しくて、去年のクリスマスは、
お子さんにスーパーでお菓子を買ってあげるのが精一杯だったと。
でもレアジョブの仕事を始めて、
在宅で一定の給料をもらえるようになって、
今年は子どもをデパートに連れて行って
「好きなものを買っていいよ」と言えました…
という内容で、
クリスマスの時期に会長宛てにお礼のメールをくれたのです。
宮内 いい話ですね。
森田 最初は原文でメールでの紹介があったのですが、
会長の秘書が、日本語に翻訳して全社にメールで紹介してくれました。
私は思わず、秘書の方に「素敵な話で泣けました」と
返信しましたが、秘書の方からは「原文で泣けるようにしてください」と
つっこみをいただきました(笑)。
宮内 あ、強烈なパンチが(笑)
森田 はい。もっと勉強しないと(笑)。
でも本当にいい話で、この会社でこのビジネスをやっていて
良かったと心から思いました。
当社のビジョンである
Chances for everyone,everywhere.」、
インターネットを通じてあらゆる人と場所にチャンスを届ける
ということを体現している話じゃないですか。
日本の受講生が世界に羽ばたくだけでなく、
講師の側にも夢をつかむチャンスを創っている。
ウチの会社はこんなにも意義あることをしているのだと感動しました。
宮内 わかります。我々もそう。
自分たちは働くことが当たり前なのですが、
一方でその一歩を踏み出せない人もいる。
でも働くことは、お金の問題だけでなく、
自分の持っているスキルや時間を、
世の中の「それを欲しい」という人に対して使って、
対価としてお金をいただくということ。
すごくいいことだなと思うんです。たまに。
森田 たまにね(笑)。
宮内 いつもやっているとその初心を忘れてしまうのですが、
今のような話を聞くと、雇用を創るのは素晴らしいことだと思います。
御社は、日本とフィリピンをつなぐことでそれを実現しているのですね。
森田 なかなか、普段は気付かないですよね。
でもそのように誰かの背中を押し、チャンスを広げるために
会社は上場もしましたし、その先のステップも見据えているので、
それを一緒にやれる人がどんどん入ってくる会社にしたいです。
人事制度もそうだし、
フルタイムで働く方だけでなくパートタイムで働く人も、
業務委託の人でも、雇用形態は問わず、
この事業をどうやって発展させるかという点に共感できる優秀な方々に、
様々な形で働いてもらえる環境づくりをしていかなくてはと思っています。
宮内 本当にそうですね。今日はありがとうございました。

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記事担当ライター

宮内

「日焼けしすぎ社長」こと宮内です。