2019/05/22
今、話題の社員のエンゲージメント調査を実行してみました。 ~そこで判明した意外な事実とは?~
こんにちは。ビースタイル編集部 夫馬です。
先日、ビースタイルでは「wevox」という、組織の状態を可視化するエンゲージメントツールを導入しました。
エンゲージメントとは、社員の会社に対する「愛着心」や「思い入れ」を表すものと解釈されるようですが、より踏み込んだ考え方としては、「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」のことを言うそうです。
過去にマネジメントで大失敗をしたことがある夫馬としては、この「wevox」によって、自分のマネジメント状態の問題が可視化されてしまうわけなので、内心「ざわざわ」と動揺もありました。
しかし、ビースタイル編集部の方針としては、「自らが実験台となり、組織の恥ずかしい部分もお見せすることが、読者の皆さんのお役に立てる。」というものであり、
自らを奮い立たせ、今回の調査結果を公開させて頂くことにしました。
wevoxでエンゲージメントを可視化しました。
ビースタイルが利用する「wevox」では、エンゲージメントを計るために、複数の項目での調査が行われる。その中でマネジメント力が関係するのが「人間関係」「支援」「承認」「自己成長」「職務」「健康」の6項目である。(マネジメント以外の要素も関与するため、一概にマネジメントだけが影響しているデータとはいえない点は注意)
下記が、派遣紹介事業を行うスタッフィング事業部と私の部門のエンゲージメント。


まず、事業部スコアの高得点は、「人間関係」「支援」
これは、我がビースタイルの得意分野でありまして
人間関係は良好で、社員同士も仲がよく
手前みそですが、「心優しい社員」が多いのは、確かなようです。
弱みは、「自己成長」と「健康」
・日々の業務に追われ、自己成長感を感じられない。
・社員の成長のためのトレーニングや指導が少ない。
・業務量にプレッシャーを感じる。
このように感じる社員も多くいるようです。
私、夫馬の部門はどうかというと
なんと、ビースタイルの強みである「人間関係」のスコアが低い。
「健康」は、事業部平均よりもさらに低い。
「やばい。。。」色黒の鬼上司の顔が浮かび、嫌な汗が出てきました。
しかし、出てしまった結果は仕方ない。
恥を忍んで、メンバーに原因究明を協力してもらうことにしました。
「人間関係」 事業部平均79 夫馬の部門平均71
人間関係では上司と良好な関係か、仕事仲間と良好な関係が築けているかがポイントのようです。
上司との関係 | 仕事仲間との関係 |
---|---|
74 | 68 |
【メンバーの意見】
■上司との関係性
上司との距離は近いと思う(全員)
マーケティング部門に限らず、会社全体の他部署の管理職や、役員含め、距離感が近い(若手)
上司は感情的にならずに指摘をしてくれる(若手)
上司が感情を出すときは「忙しくて、きっと疲れてるんだろうな」と思う(若手)
■仕事仲間との関係
フロントメンバーは、1人のお客様のために複数人が関わって仕事をするから、会話が多く、自然と人間関係が構築されていく。
一方でマーケティング部門は一人ひとりが違う仕事をしていて、会話量が多くないので、フロントほどの人間関係は構築されていないように思う(中堅)
新卒入社社員と中途入社社員とでは、やはり社内でのつながりが違う。(若手)
プライベートも含む関係性と考えたときに、社外で飲んだり、遊んだりはしないという意味で、低めだった(若手)
取材によりわかったことは、仕事仲間との関係を構築する上で、会話量が大きく関係するということ。
一方で「仕事仲間」の捉え方が「部内」ではなく「社内」で捉えているメンバーが多かった。特に若手メンバーは「業務外」の関係性も含めて考えていた点が特徴的でした。
「健康」事業部平均63 夫馬の部門平均60
この項目は、仕事量やストレス反応を見る項目です。この項目が強く反応するのは、仕事に楽しさややりがいを感じられない、あるいは心に余裕を持てていない可能性があるらしい。
仕事量 | ストレス反応 |
---|---|
60 | 60 |
驚くほどの低スコアっぷり。だいぶ、メンバーを苦しめているようです。
うちの部署はとにかく仕事が多いのです。(そうだ。どんどん難題を押し付ける役員が悪いのです。(ひとまずの他責))
メンバーは「美味しい人参(興味がそそられる仕事)が来た!」と喜んではくれるものの、進捗報告を聞くと苦戦しているタスクが多いようです。
メンバーによっては、1つの仕事に集中して成果を出すタイプ、複数の仕事をパラレルに進めて成果を出すタイプ、課題特定が上手なタイプ、解決策出しが上手なタイプなど様々ですが、自分の得意・不得意を自覚していない若手社員の存在もあり、仕事の進め方に大いに悩んでいるようです。
その上、私は相変わらずのハードマネジメントなので、少しでも考えに漏れがあれば、徹底的に質問しまくるのである。しかも、淡々と。
きっと、メンバーは胃がキリキリしているに違いない。
自己反省をしつつ、さらに深堀質問をしてみました。
【メンバーの意見】
■ストレスに感じていること
任せてもらった仕事をこなせてないと思うので、進められていない、終わらせられないというストレスを感じることはある。(若手)
この部署は残業管理が厳しいから残業でカバーできなくなった(若手)
まずは量をやりながら、知識・スキルを習得したいので残業時間を増やしたい(若手)
マーケティングは正解がわかりづらいので悶々とすることが多い(若手)
PDCAを回している中で新しい仕事がくる。「終わったね、次これね」というスッキリ仕事がない。(若手)
経験が浅い若手の場合、仕事の進みが遅く、完了させる前に次の仕事の担当に付くので、雪だるま式に仕事が増えがち(中堅)
■ポジティブな意見
業務量と成長が比例している気がするから、仕事の量は多いほうがいい(若手)
ストレスは全くない(中堅)
中堅メンバーの意見によると、責任ある多くの仕事を持っているが、ストレスは自覚していないらしい。(と言ってくれているだけだろうか・・・)
若手メンバーは相当なフォローが必要なようだ。
自部門のストレス反応はすべて仕事量から来ているものだということがよくわかった。仕事量の調整こそ、上司の仕事・・・。さて、どこから始めるか、なかなか難しい判断を迫られそうです。
悪い点ばかりだと、心が折れてしまうので、良い点も一つご紹介をさせてください。
「支援」事業部平均75 夫馬の部門平均77
この項目は、上司や仕事仲間から、職務上又は自己成長の支援を受けられているかという項目。
職務上の支援 | 自己成長への支援 | 使命や目標への明示 | 同僚の困難時の支援 |
---|---|---|---|
77 | 82 | 77 | 74 |
マーケティング部といっても、未経験者も多く、学習・ナレッジ共有は意識して取り組んでおり、このあたりは効果も出ているようです。素直にうれしいものです。
※ビースタイルの頭文字「b」ポーズでの集合写真
【メンバーの意見】
■職務上の支援・同僚の困難時の支援
やっている仕事は部内でたった1人。周囲とのコミュニケーションは少なくなりがちだけど、助けを求めると、全く違う仕事をしているメンバーが助けてくれる(若手)
上司には相談しやすく、相談すればその後の道筋がみえる(中堅)
上司に相談すると、結構な量のヌケモレを突かれるが、理にかなっていて、次に進むのがいい。次に進むならストレスはない(若手)
「周囲から教わってやる仕事」が非常に少なく、自身の知識・スキルアップにかかっている(若手)
若手は、「みんな忙しそう。こんなことで声をかけていいのかな?」と悶々として、結果、アウトプットの精度が低く、結局、迷惑をかけていることがある(中堅)
声を上げないと助けてもらえないので、遠慮していると全く仕事が進まない(若手)
■自己成長への支援
成長の角度が大きい部署だと思う(若手)
朝会での当番制の発表や課題図書などがあるため、インプット量が非常に多い(若手)
朝会が馴れ合いではできないほど高レベルで、すごく刺激がある(若手)
1on1など、上司が若手メンバーにがっつり付き合っているのを見ると、「聞いてもらえる」と思っている若手メンバーは多そう(中堅)
「時間がない」と本を読まなかったが、この部署にきて言い訳だったことに気がついた(中堅)
■使命や目標への明示
「何をやる部署なのかわかりやすい(若手)
みんな別々の仕事をしているが、それぞれの施策の最終目標が見えていて、つながっていると思える(若手)
「これは何のためにやるのか?」を常に問われていて、目的を理解しないまま仕事を進めようとすると、上司や先輩から質問攻めにあう(若手)
最後に
「wevox」の調査結果から、わかったことはメンバーに大きく背伸びをさせているということでした。
背伸びはメンバーの自己成長や達成感のために必要ではあるものの、業務量のバランスやフォロー、気遣いも大事なんだなぁと学びました。
以上、分かっているけど、なかなか直らない、マネジメント下手の夫馬のレポートでした。
【ビースタイル 新人活躍総選挙】
結果発表延期のお知らせ
2018年7月・11月にお届けした「ビースタイル 新人活躍総選挙」の結果発表を5月から8月へ延期させていただきます。
新人賞の発表は7月に開催されるビースタイル全社総会にて大々的に発表予定です。
お楽しみに!
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夫馬早紀 (この記事を書いた人)中途入社8年目 スタッフィング事業部 企画統括 前編集長 続木と二人で12時間7軒の居酒屋をハシゴした記録を持つ酒好き。 忙しすぎると、日焼けしすぎ役員こと宮内に悪態をつくことは社内で有名な話。 |
私が管掌しているマーケティング部では、一人ひとりがプロジェクトを担当し、他部門や社外の取引先と仕事を進めることが多い部署です。
部内では、それぞれが全く違う仕事をしており、横のつながりは薄い。
それが、原因で人間関係が悪いと感じているのか。
勝手な解釈をせずに思いきってメンバーに聞いてみました。