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業績向上のカギは「心理的安全性にあった」を検証してみました。

こんにちは。ビースタイル編集部 夫馬(ふま)です。
最近、「エンゲージメント」だったり、「ティール組織」、「心理的安全性」
という言葉を、よく聞きます。

以前、Googleが
「『心理的安全性』がパフォーマンスに大きな影響を及ぼす」
という調査結果を発表しました。

社員の満足度や働きがいを高めることが、持続的に成長する企業の大事な要素と
言われていますが、本当に、業績向上と心理的安全性の向上は、相関関係があるのか?

なんでも、自分たちで実験したがるのがビースタイル。
早速、社内で業績の良いチームを調査して、
「心理的安全性」と「業績」の関係を検証してみました。

以前、心理的安全性の低いチームをマネジメントして、大失敗をした
夫馬が、この罰ゲームのような取材を行うことに・・・(涙)

そもそも、「心理的安全性」というのは、
個人の言動に対して、批判のない状態を指すそうです。
チームに属する人は、批判がないため安心して思っていることを表現できるので、「自分らしさ」を隠すことなく仕事ができるのだとか。

 

早速、調査して来た

今回、調査対象となったのはビースタイルで上半期
もっとも活躍したチーム。

時短派遣・紹介サービスのBU(ビジネスユニット)第七
通称「BU7」。

特に、エースやキャラの濃いメンバーもおらず、どちらかという
「普通」な印象。
マネージャーの萬代(まんだい)も「草食系」のキャラで、怒っているところを見たことがありません。

どうして、BU7が毎月目標達成をして、表彰をされるのか?
その秘訣は、社内でも不思議に思っていた人も多いはず。

今回の調査対象としては、うってつけでした。

 

【事前情報】

■全員で25名のユニット

■毎月必ず目標達成する常勝集団

■実は、12月・1月はギリギリの達成となった

■悪い噂を聞くことがない

■東京エリア(港区・千代田区・中央区・江東区・等を担当)

 

【チームはどんな人で構成されているのか】

 
この中から、6名を選抜し、個別に話を聞いてきました。
ここから先は「ぶっちゃけ」話もあるので、社員が推測されないよう、匿名で進めます!
 

なぜ常勝集団なのか、メンバーに聞いた。

「どうして、毎月達成してるんだろう?秘訣を教えて」
まずは、単刀直入に聞いてみた。

すると
「運」と答えたのが、6名中4名。

まるで、事前に示し合わせたかのような回答です。
「どこまで、仲がいいのだろう?」(怪しい・・・)

「運だけなはずがない!これがいいと思う理由を教えて」(なんとか粘る)

「これっていう理由がないんですよねー」(BU7メンバー)
ここでも常勝集団にあるまじき回答が返ってきた。

この取材は、うまくいくんだろうかと暗雲が立ち込めてくる。

そこで質問を変えてみて
「BU7独自の取り組みや、いいなと思っていることを教えて」

・営業がお客様に訪問する前に、必ずコーディネーターと話をする
・経験が短い人が多く、相談しながら進めることが多い
・コミュニケーションやそれにかかる時間を嫌がる人がいない
・メンバー同士で相談し、だいたいそこで課題が解決される。
・職種による垣根がなく、範囲を決めずにお互い仕事をしている
・「この仕事、苦手です!」というと、助けてくれる人がいる
・いつでも話しかけられる
・こんな質問してもいいのかなというレベルのことも、遠慮なく聞ける

共通しているのは、「話す」「話しやすい」「聞きやすい」「助け合い」こういう言葉が多く出てきました。

意外な回答
・目標達成のために熱くなる人が実はいない
・ただ、目の前にあることをやっただけ
・ドMとドSが存在している

ドMとドS?このあたりは、あとで突っ込んでみようと思います。
 

■メモ

常勝集団たるもの、「目標達成!」と、チーム内で気合を入れまくり、
目標に向けてがつがつ仕事をしているものだと思っていたが、意外にも熱い人は存在しないらしい。
取材の中で「コミュニケーションの量」「助け合い」をBU7の特徴として、あげる声が多いのが印象的でした。

 

ユニットの雰囲気

・ふわふわ(柔らかい雰囲気という意味と、ゆるいという意味を含むらしい)
・緊迫した場面があっても、周囲が笑いに変える
・風通しがいい
・気が強い、我の強い人がいない
・怒る人がいない
・プライベートは包み隠さず、質問したら、だいたい教えてもらえる。
・よく、飲みに行く
・ストレスがない

 

■メモ

いわゆる体育会系組織とは、真逆の雰囲気。大学で体育会に所属していた夫馬には、何が起こっているのか、一瞬理解ができませんでした。
そして、このご時世にもかかわらず、プライベートが全公開であることには少し驚きも。

インタビューの中で、雰囲気作りのために実践されていたのが「笑いを取り入れる」こと。
例えば、仕事で指摘されている人がいて、雰囲気が悪くなりそうだと察知したら、本人や周囲が笑ってしまうような合いの手を入れる工夫をしているメンバーの存在も。

 

常勝集団を束ねるBU7のマネージャー 萬代(まんだい)とはどんな人なのか

萬代 真之新卒入社4年目(2019年2月時点)
新卒でオフィスワーク時短派遣「しゅふJOBスタッフィング」事業部でコーディネーターに配属される。
その後、ハイスキル専門職×時短派遣「スマートキャリア」事業部へ異動し、コーディネーターで活躍すると同時に、新人教育担当して、若手人材の育成に取り組む。
目立った受賞歴はないが、抜群の安定感と後輩への安心感ある対応は社内で太鼓判を押される存在。
上記2部門の組織統合で、最年少マネージャーへ抜擢される。

業績よし、雰囲気良しの状態を作るマネージャー萬代とは、いったいどんな人なのか?
「ナイショにするから、ここだけの話、ぶっちゃけマネージャーの萬代ってどうなの?」とメンバーの本心に迫ってみると、下記のような回答を得た。

・いつもニコニコしている
・話しやすい
・決めごとは、基本メンバー同士の相談で決めるように言われる
・トップダウンが全くない
・困った時は選択肢を提示してくれる。
    が、選んだあとは自己責任。やるしかなくなる。
・即決してくれる
・決めたルールがうまくいかないときは、柔軟にルール変更をしてくれる
・目標達成するために、「次は何をするか考えようね」と
    柔らかな雰囲気で方向を示してくれる
・干渉しない。
・ある程度任せてくれるので、それに応えたいという気持ちが強くなる
・実は、お客様の状況をしっかり把握していて、「○○様なんですが・・・・」
    と相談にいくと「あ。はいはい」って感じでわかってくれている。

 

■メモ

ぶっちゃけ話を聞いたのに、悪い話が全く出ない。
本当に、そんな人物がいるのか疑いたくなるくらいです。

唯一、要望として出てきたのが
「たまには、トップダウンで指示を出してもいいよと言いたくなる」
でした。

以前お届けしたブログ「上司と部下は、なぜ仲が悪くなるのか?」とは、全く異なる状況に、わたくし、かなり戸惑っています。

 

BU長 萬代に話を聞いてみた

夫馬 いきなりだけど、なんで常勝集団になれたの?
萬代 グランドルールで「顧客満足」を設定したことかと思っています。
夫馬 どうして、そのルールを作ったの?
萬代 実はマネージャーになる前、メンバーのことあんまり知らなかったんです。
新組織ができる前にメンバー1人1人とミーティングをしたんですけど、予想以上にビースタイルっぽさがなかったんですよ。
夫馬 絶対達成しよう!みんなで達成しよう!みたいな雰囲気がなかったってこと?
萬代 そうです。「気合で行くぜ!」「がんばろうぜ!」っていうメンバーが多ければ、きっと「目標数字、絶対達成!」って叫んでいたと思います。
でも、話したら、全然そうじゃなかった。
だから、「目標達成するぞ!」っていうマネジメントは絶対に無理だなと思ったんです。
メンバーの考えの対極に行っていたら、今のような状態はなかったかと思います。
夫馬 会社から求められる成果を出しながら、メンバーの意見を尊重するってすごく難しいよね。
萬代 それが、自分の考えと似ているところがあるメンバーだなって思ったんです。
以前のビースタイルって、「何が何でも数字行くぞ!達成だ!」という社風だったんですが、
実は、私自身、目標達成に興味が持てなかったんですよ。
「この目標達成って、誰のためなんだろう。」「自分の何のためになるんだろう」って思う人でした。
だから、ユニットメンバーと話した時にすごく理解ができた。

みんな仕事に対するモチベーションや考え方って違うもの。
今の時代、「数字行こうぜ」っていっても「何で数字行かなきゃいけないんだよ。」って思う人っているんです。

「稼ぎたい」「役職者になりたい」「ワークライフバランス保ちたい。」
「子育てと仕事を両立したい」という人もいれば、
「お客さんにありがとうと言われたい」とか。
何十人もいれば、いろんな考え方があると思うんです。

夫馬 いろいろな考えがある中で、どうして「顧客満足」をグラウンドルールにしたの?
萬代 お客様とかフェローさん(派遣就業中のスタッフ)の満足を得て、対価としてお金を頂くという責任を果たした上で、自分たちのやりたいことを実現するべきだと考えました。
「稼ぎたい。」「役職者になりたい」「ワークライフバランス保ちたい。」「子育てと仕事を両立したい」っていう考えを実現するために、「顧客満足」を第一に考えることをメンバーにもとめています。
夫馬 じゃあ、お客様が満足できる状態を作れれば、何でもOKってこと?
萬代 基本、OKです。どの職種のメンバーにも「顧客満足をお願いします。やり方はお任せします」と伝えています。お願いするからには、手法はお任せするので、基本的には自由です。
夫馬 自由であることに迷うメンバーはいないの?
萬代 もちろん、いますよ。うちのユニットは比較的、経験の浅い人が多いので、
「自由とは何か」と考えてしまう人には、個別に指示・指導をしています。
夫馬 メンバーが「こうやりたい」「ああやりたい」という要望を話しやすいと言っていました。なにか意識していることはあるの?
萬代 意識しています。「こっちの方が楽だな」ではなく、「お客様のためにこうしたほうがいい」っていう考え方であれば、自由にしてもらってます。
夫馬 「顧客満足」と言っても、手段は人によって違いますよね。衝突は起こらないんでしょうか?
萬代 そういった時は、当事者同士で話し合うようになってます。
全部入る必要もないし、入る必要があったら困っちゃう…

 

今後は「個人の成長」に取り組む

夫馬 今後、取り組んでいくことも教えてもらえますか?
萬代 個人の成長ですね。
今までは、経験の浅い人たちの集まりだからこそ、力を結集して顧客満足を実現していました。でも、裏返すと、それが個人の成長を止めてしまった、とも思っています。

10人で1つの顧客満足を生んできましたが、
1人が1つの顧客満足を生めるようになれば、より良い多くの顧客満足も作れると思うので。

あと、最近、ユニット内でミーティングしたんですけど、
「目標達成のための仕組みづくりをしたい」という要望や改善したい点が出てくるんですよ。

夫馬 「目標達成」の考え方が希薄なのかと思ってたけど、実は達成意欲が高いんだね。
萬代 「自由」のために個人目標を達成しようという考えがベースにありながらも、個人目標を達成させてBU達成させようと考えているメンバーが実は多いですね。
普段、コミュニケーションの量は多いと思うのですが、そこでは解決しきれていない課題がまだまだある状態。ここに取り組んでいければ、個人がもっと成長していけると思っています。
夫馬 メンバーに聞いたらプライベートのことも理解しあってるユニットだって伺いました。
萬代 飲み会がいい影響を及ぼしてくれてますね。
「営業には、こうしてほしい」「コーディネーターには、こうしてほしい」って、相容れないことがあるものですが、プライベートのことを知っていたほうが、いさかいは起きにくくなるのかなと。
「この人、普段こうだし。」とか、「相手のことを思って言っているのかな」と。
夫馬 「阿吽の呼吸の部分もでてくると?」
萬代 気をつけたのは「雰囲気はいいよね」とだけ言われる状態を避けること。
みんな働きやすいし、雰囲気はいい、仲はいいけど達成していないのは絶対いやだった。
だから、「顧客満足」というグランドルールは徹底したいです。
ただ、うまく目標達成する仕組みづくりはできていないので、ここはまだまだ改良が必要ですね。

 

まとめ

「ここだけの話だから!」とコソコソヒアリングをして気がついたことは、
心理的安全性のあるチームは
・コミュニケーション量が多い
・言いやすい雰囲気がある。
・プライベートも話せる関係性
・一定の自由度を持っている。それゆえに、責任を自覚し行動する

という特徴があるようです。

そして、「顧客満足」という共通するグランドルールをもとに
ゆるやかにマネジメントがされていました。

今回のケースでわかったこと
「業績の良い部署は、心理的安全性が高い。」

 

おまけ
BU7に存在するドSとドMは、どうやら、派遣コーディネーター(ドM)とアシスタント(ドS)のことを指すらしい。
マイペースなドMコーディネーターをドSアシスタントがテキパキと指示・指導する姿を周囲は微笑ましく見ているそうです。

夫馬早紀 (この記事を書いた人)中途入社7年目 スタッフィング事業部 企画統括
現編集長 続木と二人で12時間7軒の居酒屋をハシゴした記録を持つ酒好き。
忙しすぎると、日焼けしすぎ役員こと宮内に悪態をつくことは社内で有名な話。
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記事担当ライター

夫馬(ふま)

めったに人前に出ないレアキャラ 元編集長の続木の飲み友