「副業って、あり?なし?」副業制度の実態公開

副業解禁というニュースをよく目にします。

個人の価値観の多様化、経済の成熟化を背景に
社員の副業を認める会社が、大手、ベンチャー問わず増えているようです。

副業制度を導入すると
・優秀な人材を採用できる
・社員が副業先で人脈やスキル向上し、本業に良い影響がある

と言われていますが
実態はどうなのでしょうか?

・本業がおろそかになるのではないか?
・機密保持は大丈夫?
・そのまま転職しちゃうんじゃないの?

こういう懸念点も心配されます。

そこで、ビースタイルでも、副業制度を導入しているため
副業関係者に取材を行い、社内調査を行いました。

果たして、副業は是か非か。

本音ベースでの徹底検証を行いました。ご覧ください。

副業制度ってあり?なし?

まずは。日本の会社の副業制度の現在の状況を調べてみました。

リクルートキャリア社の調査によると

参照元:株式会社リクルートキャリア
https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2017/170214-01/

副業を容認している企業は全体の22.8%。
盛り上がりつつあるとはいえ、全体ではまだまだ少数のようです。

容認理由は、「特に禁止にする理由がない」というのが一番のようで
積極推進というよりは、消極的に認めているというのが実態のようです。

また、禁止をしている理由は、「長時間労働、過重労働につなげたくない」という理由が一番で
やはり企業としては、休日は心身ともに体を休めて欲しいというのが本音のようです。

【ビースタイルの兼業・副業社員の割合】
ここでは、ビースタイルの社員・契約社員の兼業・副業の割合について
ご紹介致します。

まだまだ兼業・副業をしている社員の割合は
全体の2%と少ない数値なのが実態です。

ちなみに、副業の職種は、本屋の店員、バーテンダー、ダンサーなど
本業(人材サービス業)とまったく関係ない職種がほとんどでした。

副業している社員に本音を聞いてみました

ここからは、弊社で実際に副業をしている社員に
副業をしている理由やメリットなどについて聞いてみました。


(photo by bozzo)

柴田菜々子(写真左)・・・26歳、2013年新卒入社。広報部に所属。
記者対応、プレスリリースの作成などを担当。
1年目には新人賞を獲得し、持ち前の明るさとプレゼン力で数々のメディア掲載を担当する。
現在は、週3日をビースタイルで働き
週4(平日+土日)で大学時代から続けている、コンテンポラリーダンスの練習・活動を
副業で行う。主に公演や企業イベントの出演をしている。
Q:なぜ、副業をやろうと思ったのですか?

実は、社会人1年目から広報の仕事をしつつ
土日にダンスの練習をしていました。
ただ当時は、平日の仕事でくたくたになってしまい
土日のダンスに力を入れることが出来なくなっていたんです。
このままだとダンスが上手くいかないな~とずっと悩んでいました。
そこで、2年目の終わり頃に
会社を辞めてダンス一本でやっていきたいと上司に伝えたんです。
最初は、今の仕事と両立するなんて考えていませんでした。(笑)

Q:本当は会社を辞めるつもりだったのですね。それでも両立を選んだのはなぜですか?

代表の三原に会社を辞める意向を打ち明けた時に
「気持ちは分かったけど、じゃあダンスで今後どんなビジョンを
持っているのか教えてほしい」と言われました。
ただ、その時は30歳までのビジョンは語れたのですが
それ以降が何もなかったんです。(笑)
そこで三原から「ダンス一本だけでいいのか?ダンスも仕事も両方出来る方法を
よく考えてみなさい」と言われました。
自分の事を真剣に考えてくれているのがとても伝わり
もう一回考えてみようと思いました。
その時出た答え(ビジョン)が、いずれはダンス業界全体が
活性化するような仕事にも取り組んでみたいという想いでした。
もしここでダンスだけにしてしまうと、ビジネススキルを持っていない私は
将来このビジョンを実現できなくなる。
ビジネスパーソンとして仕事をしたいと思った時に復帰が
難しくなると思いました。

Q:副業をしていて、本業に活かせたことはありますか?

私自身がビースタイル広報の宣伝材料になることが増えました。
この前も取材を受けたのですが、「踊る広報」として取り上げていただいたり
週3日で働き、ダンスをしている私を知り、ビースタイルという会社そのものに
興味を持っていただける記者さんが増えてきたように感じています。

その他、日経MJ一面・毎日新聞・他ネットメディア多数
 

Q:副業をやる前と今とで、何か心境の変化や意識していることはありますか?

そうですね、圧倒的に成果への執着が強くなりました。
しっかりやらないと、自分の会社の中での立場がなくなるという
良い危機感を持ちつつ、自分が週3日の中で
成果を出すために取り組むべき仕事は何かを明確にしました。
それを上司と共有して、なるべく得意な分野・成果の出せる分野に集中して
仕事を任せてもらっています。
副業をやっていると、本業の会社への還元意欲も高くなっていく気がします。
私のやりたい事を尊重してくれて、ありがたみがより一層深まっていきますね。
副業制度があれば、優秀な方に長く活躍してもらい続けることができるので
企業としては、どんどん取り入れた方がいいと私は思っています。

続いて、二人目の副業社員

中堂 祥音(写真左)・・29歳、2012年新卒入社。スタッフィング事業本部マネージャー。
新規・既存の営業活動から、スタッフフォロー、メンバーのマネジメントなどマルチに活躍。
2016年度の年間MVPを受賞しており、社内外から厚い信頼を得ている。
現在は、毎週日曜日の19時~24時に新宿のバーにて、バーテンダーとして副業をしている。
ハーフで英語もしゃべれる明るい性格の持ち主。
Q:どうしてバーテンダーの副業をやろうと思ったのですか?

私は、お酒がとても好きなんです。
お金をもらいつつ、お酒を飲みたいなっていつも思っていて。(笑)
そんな時に、たまたま知り合いからバーテンダーをやらないか
と頼まれたんです。
しかも、その勤務先のバーのお客さんは、ほとんどが外国人で
英語に触れながらも、お酒が飲めて、かつ未経験でも出来る仕事だったので
即決で挑戦してみようと思いました。

Q:副業をしていて、良い影響はありましたか?

まず、好きなことに没頭出来ているから、とても楽しいんです。
経済的にも余裕が出てくるので、良い事づくしですね。
あと、本業のお客さんが飲みに来てくれたこともありました。
「私、日曜はバーテンダーやっていまして~」なんていうと
「今度行ってもいいかな?」と言われて
後日、本当に遊びに来てくれました。(笑)嬉しかったですね。
また、普段の会社付き合いでは、会えない人との繋がりが増えました。
バーの同僚には、経営者やフリーランスの人もいて、人脈が広がりましたね。

Q:会社や上司としては、社員の兼業・副業の内容や、本業に与える影響度を
しっかり把握したいようですが、それについてはどう思いますか?

それはその通りだと思います。
あとは、雇用形態によるかなとも思いますね。
本業・副業どちらも正社員だと、残業をしたくないなんて言っていられない。
バーデンダーはアルバイトだから、就業時間が決まっていますし
本業に悪影響を及ぼしてはいけないな~という危機意識は常に持っています。
これは、兼業・副業する側の最低限のマナーなんじゃないかと思います。

Q:副業制度があることにどんな意味があると思いますか?

副業制度があれば、社員の人生の選択肢を広げることができると思います。
仮にメンバーから、他にやりたい事があって悩んでいるという相談がきても
「じゃあ、まずは今の本業をやりつつ、土日や平日の空いた時間に取り組んでみて
それから辞める辞めないについて、考えてみてもいいんじゃない?」ってことが
言えるようになる。
ただ、副業をやるにしても、その社員が会社へある一定の帰属意識を
持っているかどうかが大事だと思いますね。
会社も仕事内容も給料も満足してなくて、他にやりたいことがあるなら
他の会社の方がいいと思いますし。
だから、入社3年目以降から副業を認めるという
ルールを設けるといいかもしれないな~と、思いました。
ある程度、仕事に没頭して、今の会社の信用を作った上で
副業を考えていくべきですね。

ここまでは、実際に副業をしている社員の考え方などを聞いてきました。

会社は副業について何を思っているのか?

次に、会社としては副業制度、副業を行っている社員について
どう思っているのか、副業社員を持つ管理職、経営者の2名に話を聞いてきました。

百瀬 愛子・・48歳。執行役員 スタッフィング事業部事業部長。
新卒で全日本空輸株式会社に入社。その後インテリジェンスを経て、2004年にビースタイルに入社。
コーディネーターマネージャー、営業マネージャー、人事マネージャー、オペレーション企画担当を歴任。
現在は、メンバー50名以上のスタッフィング事業部事業部長を担当。
休日には、娘(7歳)の習い事のはしご、ジム通いなどをしている。
Q: 初めて社員から副業をやりたいと聞いた時は、率直にどう思いましたか?

副業と言っても本業がビースタイルという選択だったので
初めて聞いた時は、不安に思う気持ちは少なかったですね。
おもいっきり副業やりなさいとは、言えないまでも
現状で言えば、デメリットよりメリットの方が大きいと思っています。
特に新卒の社員は、他の会社を知らなかったりするので
外部の人と接点を持つことで、改めてビースタイルっていいな~って
再認識することがあると思うんですよね。
若手は外で働く経験を持った方が、自社へのロイヤリティが高まる気がしますね。

Q:自身でもNPOでボランティア活動をしていると聞きました。なぜ、そのような活動をしているのですか?

理由は2つあります。
1つは、自分の視野を広げたいからです。ビースタイルの中だけで働くと
どうしても見る方向が同じになってしまう。自分の興味のある分野の中で
好きなだけ関わっていけることは良いことだと思っています。
2つ目は、自分の腕試しをしたいという気持ちです。
自分が今までやってきたことが、外のフィールドでどのくらい通用するのかを
試したくなったんです。
転職まではしなくとも本業に支障がなければ
自分の経験・スキルを活かし、新しい事も勉強できるので
副業はいいなと思います。

Q:副業・兼業に対して、主である本業をしっかり定めるべきだと思いますか?それとも、本業を定めず、「兼業」として両立することもありだと思いますか?

その社員が両方とも器用に出来る人材なら兼業も良いと思います。
ただ、本当に自分でコントロールできるのかな~?とは思っちゃいますね。
私の友人にも兼業している人がいますが
本業を決めてないので、どこに比重を置いて仕事をするべきか迷いながら
働いていました。
もしメンバーが自分の仕事の量や中身を自分でコントロールできないなら
本業をしっかり決めた方が良いよ、とアドバイスします。

Q:仮に、メンバーのほとんどが副業をやりたいと申告があった場合は、どう思いますか?

一定のルールを定めて、副業の内容や仕事の進み具合などを
オープンで共有することが前提であれば、問題はないかなと思います。
ビースタイルにいると副業も出来て、且つ本業の成果もしっかりと評価される
みたいな状態が作れれば、とても理想的ですね。
特に若手男性社員が、もやもやしている時に
ちょっとぐらい外に出てみて、色々な刺激を得た方が
かえっていいのではないかと思っています。

続いては
ビースタイル代表取締役会長の三原より
経営者の目線で副業制度について、話を聞いてみました。

三原 邦彦・・96年株式会社インテリジェンス入社。
00年、同社子会社の代表取締役就任、02年株式会社ビースタイル設立、代表取締役就任。
主婦の人材サービス「しゅふJOB」の他、女性に特化した人材サービスを展開。
ガイアの夜明け、カンブリア宮殿等メディア出演の実績多数。
ビースタイルでバンド活動を行う、オーケストラの部活をつくるなど、根っからの音楽好き。
Q:最初に副業制度を設けようと思ったのは、なぜですか?

昔は、個人のキャリアや人生の主体が、企業に帰属していて
自分の人生を作るためには、会社の中で極力時間を使っていけば
豊かになっていくという時代でした。
それが今は、個人が自分で人生の選択をして幸せを作り出していく時代に
なってきました。
柴田のケースがわかりやすいけど、ダンサーというキャリアを考えた時に
年を取るとパフォーマンスは落ちてきます。
やっぱり最高のパフォーマンスを作るためには、若い時しかありえない。
ただ、いきなり若い時に辞めてしまい、30代・40代になると
ダンスの先生になるか、学生がやっているようなアルバイトなどの
仕事にしか就けなくなってしまうんですよね。
そうすると、ホワイトカラーとして戻ることは難しくなってしまう。
人間が幸せに生きるという事を真剣に考えていけば
副業という形で、キャリアを継続しつつ、自分の幸せを追求していくのは
とても良いと思い、制度を考えました。

Q:経営者として、副業をやっている社員が本業に支障をきたすのではないか?という
心配はありませんか?

それは、成果をしっかり握ることが大事だと思っています。
例えば、柴田の場合は、ダンスをやるならどこまで(ゴール)を
目指しているのか?を一番初めにセットさせました。
「業」としてやるなら、どこを目指して
どのくらい練習時間が必要なのかを全部出して
本業にどのくらいコミットできるのかも算出する。
私は、本業も副業もどちらも成功してほしいと思っています。
柴田は、新人賞を獲った優秀な人材なので、ダンスをやりきった後も
またホワイトカラーとして仕事が出来るようにしないと
もったいないと思うんです。
会社としても、優秀な人間とはつながりを持った中で
どういった方法であれば、うちで時間・心・体を費やせる状態を
作っていけるのかを考えることはとても大事なことかと思います。

Q:市場全体としては、兼業・副業というのは増えていくと予測されますか?
それとも一定の所で止まると思いますか?

今後は、さらに増えていくと思いますね。
役員か事業部長クラスになって行けば、経済効果の高い仕事ができるので
ある程度稼いでいくことができるんですよね。
ただ、そこまでいけないのであれば
自分の能力を横(副業をする)に展開する考え方が大事になってくると思います。
今までの企業は、そうした想いを持った社員を自社に抑制したことによって
社員が経済効果を発揮する場面が少なくなり
会社にひずみが生まれていたんです。
そこで中途半端に給料を払い続けている様なら
本業の給料は半分にしてもいいから
半分は外に稼ぎにいって来い、というふうに
言ってしまった方が良いと思っています。
今は、40代50代になると給料が上がらなくなると言われているけど
そのタイミングで副業なりを促進していくケースが増えています。
ただ、私は若い時に外に出て副業をした方が
外での人脈を作りやすいですし、メリットがたくさんあると思っています。

 

総括

色黒役員宮内です。
「副業って、ありか?なしか?」
最後までお読みくださり
ありがとうございます。

私は、40代ですが、明らかに社会全体が変わってきている
実感があります。

会社と個人がイーブンな関係になっていき
正社員でも成果や価値をいい意味で会社が買う時代になりつつ
あるなと感じました。

その上で、会社に在籍する意味としては
好きだからいる。
お互いに必要だからいる。
という関係性に益々なっていくのではないでしょうか。