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2017/02/02

「時短社員を活用すると業績が上がるってホント?」~育休復帰した社員の戦力UP術~

 

ママ社員 「4月になったら育休から復帰します。」
上司 「おー。そうか。復帰待ってたよー」
ママ社員 「まだ子供も小さいので、会社の時短勤務制度を使ってみようかと思います」
上司 「そうか、そうねー。
使えるものは使ったほうがいいね。
そうすると、以前のポジションは残業も多いから
違うポジションを用意しないとね。」
ママ社員 「できれば、以前と同じ仕事をしたいのですが、だめですかね?
何年もやっていて、経験もありますし、仕事のやりがいもあって。
残業できないと、むずかしいですかね~」
上司 「うーん。。。。。どうかな~」

このようなことに悩んだことはありませんか?

女性社員の活躍の場が広がってきて、多くの優秀な女性社員が増えてきた昨今。
彼女たちの、産休・育休あけのポジションをどうするかは、悩ましいところです。
経験や知識もあり、営業職であれば、お客様や実績もある。
できれば、復帰後も同ポジションで活躍してほしいところです。

ところが、残業なしや時短勤務を選択した場合
・お客様や業務に支障なく以前のようなパフォーマンスが期待できるか。
・残業をしている男性社員や独身社員の不満や負担が発生しないか。
このあたりが気になって、なかなか復帰後に同ポジションを
アサインできないケースも目にします。
また、復帰したとしても、彼女たちが肩身の狭い思いをして働いていることも少なくありません。

こんなに働きづらいのであれば、一回退職して子育てに専念するか
パート勤務に切り替えようとする人も多くいます。
経験や知識もあって、業績の良い社員が、泣く泣く退職してしまったことはありませんか?
当社はあります。(キッパリと)
そんな、元ブラック企業の疑いもあった?当社が一念発起をして、働き方改革に取り組み
日経デュアルが選ぶ「共働き子育てしやすい企業」ランキングの16位に選ばれました。
育児・仕事の両立を支援するための独自の工夫をしている企業に送られる賞になります。
あれ、16位ってビミョーって思われましたか?
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=9500&page=1
(日経デュアル掲載記事)

1位のサントリーホールディングスさんをはじめ、大和証券グループさんや三井住友銀行さんなど
そうそうたる大企業が名を連ねる中
中小企業であるビースタイルの取り組みが評価されランクインしました。
ビースタイルは、なぜ選ばれたのか?
その秘訣こそ、今回の問題を解決するヒントになるかもしれないと
思い、当社の取組みを公開させて頂きます。

時短ママ(育休復帰社員) は何に悩んでいるの?

弊社の従業員239名(パート含む)の内、約3分1が時短勤務をしています。
その中でも、昨年、育休復帰した女性社員に、
復帰時の不安や、時短勤務で働くことへの悩みを聞いてみました。

悩み1 : 残業ができない。周りよりも早く帰ることに気を遣う

周りの社員は、忙しく残業もしているのに対し、自分は保育園のお迎えが
あるので、どうしても業務を切り上げて帰らなければならない。
自分も複雑な気持ちになりますし、まわりに気を遣ってしまいますね。
時には自分がやるはずだった業務を他の社員に連携して帰ることもあり
申し訳ないと思います。
また、17時以降のミーティングや会社の集まり(飲み会など)に
参加できないのも残念です。(本当は飲みたい。笑)

悩み2 : 子育ての悩みなど、周りに相談しづらく理解・協力を得づらい
続木

周りに女性がいない、もしくは子育て経験がある女性がいない場合は
育児の悩みなどが相談できず、一人で抱え込んでしまうことがあります。
同じ職場の男性社員や上司の理解をどうやって得られるかが不安でした。

悩み3 : 家庭と仕事の両立が本当に出来るのか不安

育休後ブランク明けで職場復帰した際は、自分が元のパフォーマンスを
出せるのかとても不安でした。
初めての時短勤務で仕事のやり方を変える必要があり、子供の急な発熱での
お休みも想定すると、今まで以上に時間管理や周りとの連携が
大事だと思いました。

子育てをしながら仕事をしている女性は、少なからず悩みや不安をかかえているんですね。
「時短勤務」をすることは、プレッシャーにもなっているのかもしれません。
その中でも、しっかりとパフォーマンスを発揮していくために
個人でも、仕事の工夫をしたり、生産性をあげていく努力が必要ですが
会社としても、時短ママをサポートできる取り組みを進めていけるとより効果が大きいです。

ビースタイルの取り組み例を一挙ご紹介!

上記を踏まえ、ビースタイルが考える
時短ママのパフォーマンスをあげていく3つのポイントと
実際の取り組み内容を合わせてご紹介します。

Point 1
☆まわりの社員の理解・協力を得る☆

時短ママが時短で働くためには、同じ職場の同僚・上司の理解・協力は不可欠です。
子育てって何が大変なの?急な突発休みが起きた場合はどうするの?など
事前のルール決めや、理解を深める取り組みをしてきました。
職場全体が、協力していく風土をつくることが、時短社員活躍の第一歩になると思います。
☆ビースタイルのしくみ☆

■キッズデー
社員・パート職のお子さんを対象に、1日ビースタイルの職場に招待をして
子供がママの仕事への理解を深める企画です。
実は、これにはもう1つ、ねらいがあって
独身の社員が子供と触れ合う機会をもつことで
子育てに関する興味・理解の促進
をねらっています。
いずれママ・パパになるであろう若手の社員が、長期的に
「自分事」と捉えてくれることで
時短ママのサポートを積極的にしてくれるようになりました。
■時短ママ不在時の打ち合わせ
お子さんの体調不良で
保育園や学校から呼び出しがかかることがあります。
また、保護者会や式典などで、お休みすることも出てくるでしょう。
そんな時、いつでもまわりの社員が業務を代わりに対応できるように
業務のタスク状況を共有して休みの際は誰が何を対応するのかを事前にすり合わせています。
弊社では、『バックログ』というITツールを使って、誰が何のタスクを
いつまでの納期で行っているかをOPENにしています。

また、セキュリティ基準をクリアした上で、メールや在宅ワークができる環境を用意し
業務上のコミュニケーションは、場所を問わずできるような工夫をしています。

Point 2
☆時短だからこそ、期待の大きい仕事を任せる☆

「時短だから、重要な仕事ができない。責任のある仕事を任せづらい。」
こう思ってしまいがちです。弊社もそうでした。
しかし、短い時間だからこそ、その仕事の中身によって、効果が変わる仕事を任せた方が
生産性が大きく変わってきます。
・誰がやってもあまり成果が変わらない仕事なのか
・その人がやると成果が高まる仕事なのか
任せる仕事がどちらかなのかを見極めて、時短社員に
期待の大きい仕事を任せていったほうが
投資対効果は高まりました。
例えば、営業であれば、顧客を絞った提案営業や営業全体への企画業務。
マーケティングでいえば、コンテンツ企画、ディレクション業務。
バックオフィスでいえば、業務改革やオペレーション改善などの業務がこれにあたります。
そのためには、時短社員にも
産休前にしっかりと、能力を高め、強みとなる経験やスキルを
身に付けてもらうこと
が前提になります。
<ビースタイルの時短復帰例>

 Aさん

30代前半女性
育休前の仕事
:外勤の法人営業(マネージャー)
勤務条件
:週5日、9時~18時(残業あり)

育休後の仕事
:法人マーケティング部門のマネージャー
主に企画職として営業推進を担当
就業条件:週5日、9時~17時(残業なし)

Bさん

30代前半女性
育休前の仕事
:外勤の法人営業(マネージャー)
勤務条件
:週5日、9時~18時(残業あり)

育休後の仕事
:求人媒体の営業担当
週に2,3回の外出+内勤営業
チームの営業戦略の立案などを行う
就業条件:週5日、9時~18時半(残業なし)

経験・スキルが活かせるポジション・役割であれば
復帰後スムーズに仕事に取り掛かれます。
また、その後のキャリアも継続しやすく、お子さんが大きくなったら
さらに高いミッションを持って仕事が出来るようになります。
☆ビースタイルのしくみ☆

■時差出勤、在宅勤務
その日の業務に合わせて勤務時間をずらせる時差出勤
(例えば、8時~16時or17時の勤務)や
子育てとの両立を目的とした一部在宅勤務を認めています。
できるだけ、時間帯や場所に左右されない働き方を、少しずつですが導入をしています。
セキュリティや顧客サービスの観点から、全面的にフレックスや在宅勤務を
導入することはできませんが、できる範囲でも導入することによって
社員満足度や働きがいを高めることはできます。

Point 3
☆働くママがストレスを溜めない仕組み☆

何かと両立することは、思っている以上にストレスを溜めがちです。
時には、リフレッシュをしないと、積もり積もって大きなストレスに
発展しかねません。ここでは、プチリフレッシュの仕組みをご紹介します。
☆ビースタイルのしくみ☆

■“6→9”ファミリーシフト制度
月に2回。ママ・パパ社員がプチゆっくりとできる時間を作っています。
アンケートをとったところ、家事育児が一番忙しい時間帯は
午前も午後も6時~9時の時間帯だそうです。
この時間は、できるだけ家庭にいて家族と一緒に過ごしたり
家事をやりながら話をしたりする時間にしてもらおうと
10時-17時勤務で1日出勤扱いにしています。利用している社員に聞くと、
まわりに気兼ねが少なく、プチリフレッシュができるそうです。
■ビースタイル女性限定のコミュニティの設置
同じ部署内に、子育てや両立に関して気軽に相談できる場がない。
悩みを先輩ママに聞いてほしい。
そんな声から
「b女働き方研究所」という女性限定のコミュニティが存在しています。
女性社員の参加は自由で、独身女性も参加ができます。
ここから、ちょっとした相談事やリアルでのコミュニケーションのきっかけになったり
女性が働きやすい会社にするための社内環境や人事制度の意見交換の
場になっているようです。

ホントに効果があるの?
ママ社員に聞いてみました。

では、実際にビースタイルで時短社員として活躍している
マネージャーの続木に話を聞いてみました。

2006年新卒2期生として、ビースタイルに入社。
入社以来一貫して法人営業のキャリアを積み、全社MVPも獲得。
その後、営業マネージャーとしてメンバー9人のマネジメントを担当。
2015年に産休、女の子を出産後2016年に職場復帰。
現在は、法人マーケティングユニットのマネージャーとして
社員2名、契約社員2名のマネジメントを担当。
育休復帰してから半年後、四半期連続でチームを達成に導き、全社の各営業部門をリード。
法人営業時代の顧客対応経験、業務管理スキルを活かし
各営業へのアドバイス・営業戦略の企画・立案を行っている。

Q時短社員で、大きな仕事を任されているようですが、負担はないですか?
負担という認識はなく、むしろ育休を経てもチャレンジできる機会を与えてくれて
キャリアを継続できているので、有り難いし、楽しいです。
限られた時間でいかに業務をコントロールし、生産性高く
仕事をしていくのかを常に考えて仕事をしていますね。
上司も今後のキャリアステップを一緒に考えてくれており、その期待に応えたいと思っています。

Qビースタイルの風土や仕組みなどは、変わりましたか?またその感想は?
時短ママを支え理解してくれる風土は今も昔も変わらないと思います。
キャリアの継続や育児について悩んだ時、相談しやすい上司・同僚がいるのはとても心強いですね。
また、“6-9”シフトや看護休暇など、ある意味遠慮せずに時短勤務やお休みを取る制度ができたので
さらに子育てがしやすい環境になり、とても助けられています。

Qメルマガ読者の皆さんに、時短社員に関してのメッセージはありますか?
出産前まで一番遅くまで残って仕事をしていた私が(何時とは言えませんが 笑)
「時短でも成果を出せる」ことを証明することで
これからママになる女性に
「あきらめなくていい」「できるんだ」と思って欲しいし
会社側も、時短でも「任せていいんだ」「できるんだ」と
思ってくれたらいいなと思います。
「あきらめなくていい」選択肢が、
今の会社にあることは、女性にとって強力な後ろ盾です。
この記事が
「任せてみよう」と会社の背中もママの背中も
ちょっと一押しできる、そんなきっかけになったらとても嬉しいです。

いかがでしたでしょうか?
もし、少しでもご参考になる情報がありましたら幸いです。
時短社員に関してのご相談や、ディスカッションなどに興味がございましたら
お気軽にメルマガにご返信頂くか、弊社営業社員までお声掛けくださいませ。

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